搾乳牛スラリー(糞尿)にてメタン発酵によるバイオマス発電を行うと、消化液が発生します。この消化液は多くの場合、液肥として農地へ散布されます。
しかし、農地にも限りがあり、消化液の受入れには限界があります。また、環境面からも制約が掛かりつつあります。
戸上電機製作所では、窒素成分が多い、搾乳牛スラリーのメタン発酵消化液を排水処理し、河川放流を可能としました。
搾乳牛スラリー消化液は、他の消化液と比較すると、原水由来の窒素成分が多く残留しており、排水処理が非常に困難な水質となります。
この度、長年の当社でのノウハウの積み重ねにより、ご提案可能となりました。
バイオマス発電を検討中のお客様、もしくは既にバイオマス発電を設備しているが消化液の処理にお困りのお客様は、当社システムもご検討下さい。
項目 | 消化液 | 改質後 | 処理水 | 一般排水基準値 |
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pH | 8.0 | 8.0 | 8.6 | 5.8~8.6 |
BOD (mg/L) | 3,560 | 8,990 | 36 | 120以下 |
SS (mg/L) | 22,500 | 26,300 | 20 | 150以下 |
T-N (mg/L) | 2,120 | 2,180 | - | 60以下 |
硝酸性窒素等 (mg/L) | - | - | 57 | 100以下 |
消化液は、スラリーと同じく高濃度であり、BOD/N比のバランスが悪く排水処理ができません。
さらには消化液は、改質した後でも凝集剤にて凝集しにくい性質があります。
しかし ! 専用凝集剤トガミフロックTC-441を使用することで、効率の良く凝集分離し、スラリー処理を応用した排水処理が可能となりました。