水質汚濁防止法に基づくアンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物(硝酸性窒素等)の排水基準については、一般排水基準 100mg/L が定められています。
しかし、達成することが著しく困難と認められる一定の業種に対しては、暫定排水基準が設けられています。
畜産業では、特定事業場※1において、硝酸性窒素等の暫定排水基準が設けられています。
2022年7月から2025年6月末日まで、牛:300mg/L、豚:400mg/Lの暫定排水基準値が設定されています。
一定期間ごとに見直されているため、今後さらに排水基準が厳しくなることが想定されます。
※1 特定事業場=豚房:50平方メートル以上、 牛房:200平方メートル以上
硝酸性窒素等※2とは、「アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物」の略称です。
※2 アンモニア性窒素 × 0.4+亜硝酸性窒素+硝酸性窒素にて算出します。
ちなみに、全窒素(T-N)は、有機性窒素+アンモニア性窒素+亜硝酸性窒素+硝酸性窒素にて算出します。
硝化液循環脱窒法は、脱窒時の水素供与体として原水中のBOD成分を利用するため、脱窒槽を前段に設け、硝化槽の一部を脱窒槽へ返送します。 脱窒槽にて不足する水素供与体として、分解しやすいメタノールを添加し、脱窒を行います。
戸上電機製作所は、メタノール添加タイプ硝化液循環脱窒法を用い、これまで蓄積してきた技術とノウハウにて、硝酸性窒素等100mg/L以下に対応したシステムの提案を行います。
2020.6は、メタノール添加停止実験を行いました。その結果、硝酸性窒素等の数値上昇が確認されました。
脱窒素を行うためには、BOD/N比のバランスを調整することが必要です。
測定日 | BOD(mg/L) | 硝酸性窒素等(mg/L) |
---|---|---|
2019.6 | 4 | 20 |
2020.2 | 8 | 54 |
2020.6 | 3 | 140 |
2020.11 | 3 | 54 |
2021.8 | 4 | 30 |